マイクロマネジメントを受けてきましたが、その経験で今の自分があります!
マイクロマネジメントとは
マイクロマネジメントは、上司やリーダーが部下の仕事に対して、過度に詳細な指示や監督を行うことを指します。部下との信頼や自己管理を欠いた管理スタイルであり、部下の創造性や自己表現を妨げる可能性があります。
新たなハラスメントとして、部下の個人的な尊厳を侵害し、継続的に過度の監視や指示によってストレスや不快感を引き起こし、業務の遂行を妨げます。
マイクロマネジメントは、短期的には効率を上げる場合もありますが、長期的には組織の成長と人材の発展を妨げる可能性が高いため、適度の信頼と自主性を重視したマネジメントが重要とされています。
以前、マイクロマネジメントについて、書いた記事があるのでこちらも参考にしていただけたら幸いです。
前回のおさらいになりますが、マイクロマネジメントは、以下のような弊害があります。
従業員の士気低下
細かく管理されることで、従業員は自主性や自発的な行動を制限されていると感じ、やる気が低下することがあります。自分が信頼されていないと思うことで、モチベーションが下がる要因にもなります。
生産生の低下
細部にこだわりすぎて、重要な戦略や全体の目標から逸れてしまうことがあり、結果的に生産性が下がることがあります。時間とエネルギーが効率的につかわれず、業務が滞ることがあります。
成長機会の喪失
マイクロマネジメントを受けると、従業員が自分で考えて、問題を解決する機会が減ります。これにより、スキルや判断能力の向上が妨げられ、長期的には個人と組織全体の成長にも悪影響と及ぼします。
高い離職率
自律性がない環境やストレスの多い職場環境は、離職者の増加を招く要因となります。優秀な人材が流出してしまうことがあり、組織にって大きな損失です。
私が経験したマイクロマネジメント
私は2018年度と2021年度から2023年度の間、マイクロマネジメント上司により非常に苦労しました。
どんな上司になるかは職場ガチャであり、サラリーマンの世界では一定期間我慢すれば乗り切れると思うかもしれませんが、私の経験では恥ずかしいと思わず、一日も早く抜け出すことへの行動が大切だと思います。
マイクロマネジメン上司は、自身がプレイヤーの時の成功体験が拠り所となっているため、部下を信用できず不安を抱きます。不安を解消する方法として上司の不安を解消すべく、先回りして報告・連絡・相談を行うことのもひとつの方法ですが、私はその上司に最低限の報告・連絡・相談は行うものの、極力、距離をとることを選択しました。
2018年度
2018年度の当時の上司は、非常に威圧的で常にマウントする人物でした。
この部署は、プロジェクトを立ち上げたり、運営したりする部署でルーティン業務がほとんどありませんでした。日々、利害関係人と打ち合わせをを重ね、プロジェクトの方向性等について上司の判断を諮るのですが、何度も突き返されます。
上司曰く、プロジェクトの方向性などについて先に答えを伝えると、部下が自ら考えなくなるとのことで、時間切れとなるまで、部下が上司の考えるプロジェクトの方向性を当てるような日々でした。部下ーが自らアイデアを出し合いながらプロジェクトを検討するのではなく、常に上司が何を考えているのかが重要であり、モチベーションは全くと言っていいほどありませんでした。
また、この上司の思うような答えに至らず、時間切れになると、部下を小馬鹿にしたような発言とともに自らの答えを提示します。部下を信頼していないので、日々のコミュニケーションを取る気力も削がれ、とても辛い環境でした。
初めは異動したばかりで仕事がわからないこともあり、ひたすら耐えていたのですが、3ヶ月経過したあたりから、動悸と睡眠に障害が出始めたため、メンタルクリニックを受診し、「適応障害」の診断を受けました。
診断を受けてからは、人事部門に診断書を提出し、2019年4月には無事に別の異動することができました。
2022年度〜2023年度
2022年度は組織内で有名なクラッシャー上司が部長として異動してきました。
この部長はいる部署で病欠者を大量生産しているにも関わらず、結果を出しているので昇進していくという典型的なハラスメント上司でした。
常に新しい目線でというのはわかりますが、稟議するごとに事業の「目的」や「効果」など、事業をすることの意義について毎回問われ、回答できないとそれ以上の稟議が進まず、全く仕事が進まないというものでした。
「目的」や「効果」を説明した後は、業務内容で細かい指摘を受け、時には稟議書がバージョン20を超えたこともありました。
この時は、立場的にクラッシャー上司は直接の上司でない(係長と部長)ことから、無理難題を押しつけられた課長をフォローをしなければならず、質問されるかわからない資料を永遠と作成していました。
部長着任当初は、業務をそこまで把握していないこともあり、かなり細かいことを求められましたが、なんとか初年度を過ごすことができました。
2年目は業務が見えてきたこともあり、度を超える細かい指示や指摘をすることもあり、精神的にかなり疲弊しました。この時は立場の違いもあり、上司による直接攻撃は少なかったことから、睡眠にまで影響は出ませんでしたが、上司がいる職場は常に嫌な緊張感があり、心は日々蝕まれ、睡眠障害がで始めるのではと言ったら状況でした。
考え方の変化
私はマイクロマネジメント上司を2人を経験し、組織に所属しているサラリーマンとして、以下のことを意識するようになりました。
管理職試験を受けない自分らしい生き方
管理職のようなジェネラリストではなく、今までの経験を活かした専門的なスキルを高めて職場のスペシャリストやプロフェッショナルとして活躍することです。
私の属している組織は、上層部の望む業務を完遂することばかりにこだわり、従業員のモチベーションを無視する管理職が評価される傾向にあります。
自分の性格を分析するに、現場の意見を押し切ってまで、上層部が求める方針に踏み込むことができないため、管理職としてではなく、今までの業務経験を活かせるような職場で組織に貢献する方が良いのかと感じたためです。
組織に依存しないで生きていけるように・・・
ありがたいことではありますが、コロナ禍でサラリーマンは組織に守られてることを実感しました。
組織に所属していなければ生きていけない自分に気付かされた時に、組織に甘んじる事なく、自分の力で働くことができるようなスキルを身につけなければならないという気持ちになりました。また、AIをはじめとするITの進展に伴い、漫然と日々の業務をこなしているだけではいけないと感じるようになりました。(これからのサラリーマンに求めらことについての記事についてはこちら)
個人のスキルやキャリアに役立つような資格として会計、金融系の資格(FPと簿記)を取得することを志しました。(FPについてはこちらを、簿記についてはこちらをご覧ください)
資格取得は、職場で辛い時に「この組織に依存しなくても生きていけるんだ」と思えるようなマインドにしてくれますし、また、組織に依存しない生活を実現する上で必要なスキルだと感じたからです。
今の状況
2024年度は新たな上司が着任し、非常に風通しの良い職場環境となりました。
今までは課長に事業を説明し、了承を得た後に部長に説明していました。課長レクで2・3回、部長レクで数回を経て稟議が確定するのですが、今の管理職は「手戻りが無駄だから、話し合って決めよう」というスタンスで、係長職以下の意見も踏まえた上で最終判断をしていただいています。
自分なりの答え
結局のところ、どの組織に属しても結局のところ職場の人間関係が全てなのだと思います。
今はありがたい事に上司に恵まれ、非常に仕事を進めやすい環境にありますが、組織に属している以上、職場の上司ガチャは避けられません。
2018年時、通院する前は、「周りの人からどう思われるのかな」とか「職場でのキャリアは終わるのかな」などと考えていましたが、「我慢して身体を壊しても職場は面倒見てくれない」、何より「周りの人は自分が思っているほど、自分のことなど見ていない」と考え、通院する決意を固めました。
あの時、勇気を出してメンタルクリニックに通院した判断があって、今の自分があるのだと思います。
人事異動がある職場で40年近く過ごすとなれば、自分と合わない人と出会わないことはありません。私の場合、本当に自分に合わないと思った上司に出会ったのが2018年度と2022年度から2023年度までであり、たまたまそれまで出会わなかっただけなんだと思います。そして、この先、自分と合わない上司や部下とも出会うこともあると思います。
今の職場での生活も長くても10年ちょっと考えています。
具体的には、子どもの学費や住宅ローンなどの支払いに目処が付いたら、最低限度の生活費を投資信託や不動産投資+労働でカバーする生活に移行したいと考えています。(いわゆるサイドfire)
マイクロマネジメント上司を経験したことで気づいたことを実践し、自分が理想とする生活の実現のために活かしていきたいと思います。
マイクロマネジメントで苦労されている方の参考になれば幸いです。
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